COLUMN 家づくりコラム

2020.08.28 家づくりのヒント

【えひめ住販×松尾設計室 対談企画④】トータルコストが安い家

今月はいつもの記事とはひと味違い、えひめ住販がコンサルタントをお願いしている松尾設計事務所 代表取締役 松尾和也先生との対談を皆さんにお届けいたします。

松尾先生の”夏涼しく、冬暖かい住宅を安いトータルコストで実現する”という考え方について、えひめ住販の家づくりとリンクさせ、対談を通して掘下げていきます。

4回にわたってお届けいたします。ぜひご参考にしてください。

えひめ住販×松尾設計室 対談

先週は、“太陽に素直な設計”などについてお話しました。
今週は主に“安いトータルコスト”について、松尾先生に伺いながら掘り下げていこうと思います。

“安いトータルコスト”とは?

世の中、”激安住宅”というものがありますよね。最近は少し減ったかもしれませんが、「1棟七百何十万円~」みたいな看板がかなり出ていました。
しかし、それで家を建ててしまうと、暮らし始めてからの冷暖房費などがすごく高くなってしまうんです。

日本には昔から”安物買いの銭失い”という言葉がありますが、家も築40年とかになってくると、冷暖房費のトータルコストなどが工事費を上回る家がほとんどなんですよね。しかし、そこに気付いていない方が多くて。

当然、”超超高断熱住宅”みたいなものができればそれが理想的ですが、そういう家を「買いたくても買えない」っていうお客様の方が多いんです。

では、その間のどこを狙うかという話になってくるのですが、イニシャルコスト住もうと考える年数というものがありますよね。一般的には3,40年くらいとお考えの方が多かろうと思います。また、ローンに関しては30~35年で組まれる方が多いでしょう。
そうなると、少なくとも”30~35年でかかるトータルコストが安くなるレベルより下のレベルの家”を作ると、お客様が確実に損をすることが決まってしまうんです。

しかし、30~35年のトータルコストを一番安くするということだったら、サラリーマンが少し頑張れば買えるところまでコストは抑えられるんですね。

そうですよね。

本当は、余裕があれば40年、50年、60年のトータルコストが一番安くなる家をできるだけ多くの方に買っていただきたいと思うんですが、所得層が低くなればなるほど、お金に対して厳しい生活が待っていますので。
そういった方々でも買えるところを目指すのであれば、やはり最低限でも”30~35年のトータルコストが一番安くなる家”以下の家は作ってはいけないんですよね。

それが”トータルコストが安い”という意味になります。

また、トータルコストといえば、他にもエアコンの交換のことなども関係してきますよね。
先生にもエアコンが2台あれば、いい暖房計画や冷房計画ができるということをご指導いただいているんですが、一般的な家であれば4LDKで4、5台くらいエアコンを設置しています。どのエアコンも約10年で買い替えが必要であるとすると、30年経つまでにあと2回は交換しないといけないので、そのあたりも考えると”2台”と”4、5台”という部分でコストが変わってきますね。

地震に強い家の設計とは?

コストの面以外にも皆さん心配なのが、地震など災害に関することかと思います。
先生は”地震に強い家の設計”についてどうお考えですか?

よく「鉄骨だから強い/木造だから弱い」とか「◯◯工法だから強い」って言い方をされる方がいらっしゃるんですが、私はそういう言葉は全てポエムだと考えています。
そういう不確かな言葉ではなく、国が定めている”耐震等級”という考え方があるんですね。これが構造とか工法とかを抜きにした、一番客観的な家の強度の指標です。

それをもとに考えると、地震に強いというのはつまり、”耐震等級3をクリアしている”ということになります。

この耐震等級3も厳密に言うと二つあって、”品確法”によるものと”許容応力度計算”によるものがあるんですね。
許容応力度計算による耐震等級3は、品確法のものよりレベルが少し高いんです。具体的には、許容応力度計算の耐震等級3は、品確法でいうところの4くらいの強度があると専門家の間では言われています。

実際、熊本県の益城町で、震度7の地震が2回連続で発生するという観測史上初めての例があったんですが、それでも耐震等級3の家は85%が無傷でした。また、残りの15%もほんの少しヒビが入ったぐらいで済んでいるんです。

えひめ住販さんは今、そのレベルの家づくりを標準でされているということになりますね。

最後に、皆さんへメッセージ

今回の対談で語りきれていないところは、松尾設計室のチャンネルにて50本くらい動画を発信しておりますので、ぜひそちらをご覧ください。

兵庫、大阪で高断熱高気密住宅専門の建築家集団 松尾設計室
YouTubeチャンネルはこちらから

家づくりは、おそらく生涯で1回しか経験しないもので、また一番高い買い物でもあります。そういった状況の中で皆さん、「私だけは失敗したくない」という思いで勉強されているんじゃないかと思うんですよね。しかし、どこの会社を選ぶのか次第で、家づくりの9割は決まると私は考えています。
会社選びさえ間違わなければ、あとは皆さんがそこまで必死に勉強せずとも、楽しみながらよい家づくりができるはずです。その”どうやって会社を選んだらいいか”という部分も動画であげていますので、そのあたりも参考に会社選びを必死で頑張っていただけたらよいのかなと思います。

会社は”ポエム”や”営業マンの人柄のよさ”などで判断している限り、どんどんドツボにはまっていきます。本当に大切なのはさらに客観的な部分ですので、そのあたりも動画で学んでいただいて、しっかりとした判断基準を身につけてくださいね。

私は職人さんたちのように、実際に釘を打ったり屋根に上がって防水工事をしたり、ということはしないのですが、”皆さんと長いお付き合いをしていきたい”というのは本音で言っています。できれば、土地選びからメンテナンスまでお付き合いができたら嬉しいですね。

そういったことができる会社にえひめ住販もなってきましたので、皆さんの家づくりを成功に導くアドバイザーとして、ずっとトータルで管理させていただけたらと思っております

えひめ住販さんもYouTubeで動画をアップされていますので、そのあたりも参考に学んでいただけたらと思います。

そうですね、ぜひえひめ住販のYouTubeチャンネルもご覧ください!

松尾先生、今回は本当にありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

私たちもまだまだ先生に教えていただきながら、さらによい家を皆さんに提供していきたいと考えています。ご興味がある方はぜひ、えひめ住販のモデルハウス見学をお申し込みください。お待ちしております。

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。

YouTube動画もアップしています!

いかがだったでしょうか。
今回の対談はYouTubeでもアップしていますので、以下リンクからどうぞ!
【前編】えひめ住販×松尾設計室~家づくりにおいて大切なこととは?~||未来の暮らし方相談所
【後編】えひめ住販×松尾設計室~家づくりにおいて大切なこととは?~||未来の暮らし方相談所

松尾和也先生について

(株)松尾設計室 代表取締役 パッシブハウスジャパン理事 JIA登録建築家 APECアーキテクト

1975年 兵庫県出身
1998年 九州大学工学部建築学科卒業
2005年 「サスティナブル住宅賞」受賞

「健康で快適な省エネ建築を経済的に実現する」ことをモットーにしている。
設計活動の他、住宅専門紙への連載や「断熱」「省エネ」に関する講演も行なっており、受講した設計事務所、工務店等は延べ6000社を超える。2009年パッシブハウスジャパンを立ち上げ、理事としてドイツの最先端省エネ建築の考え方を日本の気候条件に合わせる形で普及促進活動を行なっている。
2020年からはYouTubeにも取り組みチャンネル登録者数は2万人を超えている。
著書として「ホントは安いエコハウス」「新しい家づくりの教科書」「これからのリノベーション」「健康・快適なZEHのつくり方:工務店と設計者の新常識」「5人の先生が教える一生幸せなエコハウスのつくりかた」「住まいの耐久性大百科事典Ⅰ」「エコハウス超入門 84の法則ですぐ分かる」がある。

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