今月はいつもの記事とはひと味違い、えひめ住販がコンサルタントをお願いしている松尾設計事務所 代表取締役 松尾和也先生との対談を皆さんにお届けいたします。
松尾先生の”夏涼しく、冬暖かい住宅を安いトータルコストで実現する”という考え方について、えひめ住販の家づくりとリンクさせ、対談を通して掘下げていきます。
4回にわたってお届けいたします。ぜひご参考にしてください。
目次
えひめ住販×松尾設計室 対談
先週は、えひめ住販の家づくりの考え方や、松尾先生が考える”家づくりにおいて大切なこと”などについてお話しました。
今週は“夏涼しく・冬暖かい住宅“について、松尾先生に伺いながら掘り下げていこうと思います。
”夏涼しく・冬暖かい住宅”とは?
ずばり、”夏涼しく・冬暖かい住宅”とは何でしょうか。
「断熱性・気密性をよくする」っていうのは、多分まともな住宅会社で言ってないところはもうないくらいになってきてるんですけど、ただその断熱性・気密性の程度には結構差があるんですね。
なるほど。
気密はC値っていう数値があって、これが小さければ小さいほどいい。1が切れていたら問題ないかなというラインです。次に断熱に関してはUA値っていう数値があるんですね。
まあ、このあたりは話し始めると長くなりそうなのでさておき。
断熱・気密をあげれば、冬はおのずと暖かくなるんですね。ただ、合わせて夏もおのずと涼しくなるかって言うと、それは全然ないんです。
夏がどうやったら涼しくなるかと言うと、もうこれは ”日射遮蔽”がどれだけちゃんとできているかに尽きるんですよね。
簡単に言うと、南の窓を大きくする代わりに、庇、もしくは外側につけるシェードみたいなものを付けます。また、東西北面の窓は、通風上必要最低限の出来るだけ小さな窓にするっていうことなんですね。
僕は「一部屋だいたい0.5平米くらいを目安に」とよく言っているんですけど、このように東西北面の窓を小さくして、東西北の窓に関しては遮熱Low-Eって言う遮熱タイプの窓を使うんです。
あとは、暖房計画・冷房計画をいかに安くできるかっていうのもポイントになってきますね。
そのあたりを今、ものの1分くらいでお話ししたんですけど、さらに細かい内容を、社長をはじめ、えひめ住販の社員さんたちに教えているというわけです。
私たちもかつてはガラスメーカーの言うことを真に受けてやってたんですが、松尾先生と出会って”庇などの大きさを窓によって変えないといけない”ということを知り、お客様に後から「庇をつけさせてほしい」とお願いしたんです。そしたら、「ぜひやってください」と快諾していただいて。
これ、言うのは簡単ですけど、後で「僕が勉強不足だったので付けさせてください」って言える社長って、日本広しと言えどあんまりいないと思いますよ(笑)
こういうところは滝口社長の人間として素晴らしいところだなと思いますね。
ありがとうございます。
お客様はもともとそういう家を求めていらっしゃったのに、私に知識が無かったんですよね。
それをすることで総コストがそんな変わるわけでもないですし、後からでもお願いしてよかったなと思います。
愛媛県での家づくりについて
冬も比較的暖かいですし、夏も大阪や京都とかと比べるとちょっとだけ涼しいとは思いますね。
でも、日本ですごく涼しい場所っていうと、札幌とかまで行かないとなかなかないですよね。札幌でさえ昼間は30℃超えますから。
まあ、全国的に見て愛媛県はそんなに厳しくはない環境だと思います。
次回は”太陽に素直な設計”について
これらの内容を考えたときに大切なポイントとなるのが、“太陽に素直な設計”です。
1年を通して太陽がどのように動くのかを考えながら家づくりを考えることが重要です。
それでは、次回はそのあたりについて伺っていけたらと思います。
先生、今週もありがとうございました。
YouTube動画もアップしています!
いかがだったでしょうか。
今回の対談はYouTubeでもアップしていますので、以下リンクからどうぞ!
【前編】えひめ住販×松尾設計室~家づくりにおいて大切なこととは?~||未来の暮らし方相談所
【後編】えひめ住販×松尾設計室~家づくりにおいて大切なこととは?~||未来の暮らし方相談所
また、松尾先生のYouTubeチャンネルでは、家づくりを考える皆さんの参考となる動画が多くアップされています。
ぜひとも合わせてご覧ください。
兵庫、大阪で高断熱高気密住宅専門の建築家集団 松尾設計室
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松尾和也先生について
(株)松尾設計室 代表取締役 パッシブハウスジャパン理事 JIA登録建築家 APECアーキテクト
1975年 兵庫県出身
1998年 九州大学工学部建築学科卒業
2005年 「サスティナブル住宅賞」受賞
「健康で快適な省エネ建築を経済的に実現する」ことをモットーにしている。
設計活動の他、住宅専門紙への連載や「断熱」「省エネ」に関する講演も行なっており、受講した設計事務所、工務店等は延べ6000社を超える。2009年パッシブハウスジャパンを立ち上げ、理事としてドイツの最先端省エネ建築の考え方を日本の気候条件に合わせる形で普及促進活動を行なっている。
2020年からはYouTubeにも取り組みチャンネル登録者数は2万人を超えている。
著書として「ホントは安いエコハウス」「新しい家づくりの教科書」「これからのリノベーション」「健康・快適なZEHのつくり方:工務店と設計者の新常識」「5人の先生が教える一生幸せなエコハウスのつくりかた」「住まいの耐久性大百科事典Ⅰ」「エコハウス超入門 84の法則ですぐ分かる」がある。
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