省エネ等級、耳にしたことはありますか？
新築住宅を検討する上で、快適な住まいと経済的なメリットを両立させるために重要な要素です。
この等級は、住宅のエネルギー効率を示す指標であり、近年、その重要性が高まっています。
本記事では、省エネ等級とは何か、その構成要素や等級基準、そしてZEHやHEAT20といった関連制度との関係性について解説します。
省エネ等級を理解することで、より賢い住宅選びが可能になります。
省エネ等級とは何か？その意味と重要性を解説
省エネ等級の定義と目的
省エネ等級とは、住宅の省エネルギー性能を表す指標です。
住宅性能表示制度の一部であり、建物のエネルギー効率を評価し、ランク付けすることで、省エネ性能の高い住宅を選びやすくすることを目的としています。
これは、地球温暖化対策やエネルギーコスト削減に貢献するため、国が推進する取り組みです。
省エネ等級を構成する２つの要素
省エネ等級は、「断熱性能等級」と「一次エネルギー消費量等級」の２つの要素から構成されます。
断熱性能等級は、建物の断熱性能の高さを示し、数値が高いほど断熱性能が高いことを意味します。
一方、一次エネルギー消費量等級は、建物が１年間で消費するエネルギー量を評価したもので、数値が低いほどエネルギー消費量が少なく、省エネ性能が高いことを示します。
2022年の法改正により、これら両方の等級を取得することが義務化されました。
省エネ等級と住宅ローン・補助金との関係性
省エネ等級は、住宅ローンや補助金の審査基準として利用されます。
省エネ性能が高い住宅は、金利優遇措置を受けられたり、補助金が支給されたりする可能性があります。
そのため、省エネ等級の高い住宅を建てることで、経済的なメリットを得られる可能性があります。
省エネ等級の各等級基準と特徴
断熱性能等級は1～7の7段階、一次エネルギー消費量等級は4～6の3段階（既存住宅は3段階）で評価されます。
等級が高いほど省エネ性能が高く、例えば、一次エネルギー消費量等級6はBEI（Building Energy Index）0.8以下、等級5はBEI0.9以下、等級4はBEI1.0以下と規定されています。
BEIとは、設計一次エネルギー消費量を基準一次エネルギー消費量で割った数値で、低いほどエネルギー効率が良いことを示します。
2022年の法改正により、等級6と7が新設され、省エネ性能の向上を促しています。
2025年には断熱性能等級4以上の取得が義務化される予定です。
省エネ等級向上のためのポイントと注意点
断熱性能の向上
断熱性能を高めるには、高性能断熱材の使用や高断熱サッシの採用が効果的です。
高性能断熱材は、壁、床、天井などに使用することで、熱の逃げを抑制します。
高断熱サッシは、窓からの熱損失を削減します。
高効率設備機器の導入
高効率エアコン、高効率給湯器、LED照明などを導入することで、エネルギー消費量を削減できます。
高効率エアコンは、消費電力が少なく、冷暖房効率が良い製品です。
「い・ろ・は」区分で「い」区分が最も効率が良いです。
高効率給湯器には、ヒートポンプ式やエコジョーズなどがあります。
LED照明は、消費電力が少なく、長寿命です。
ZEHやHEAT20との関連性
ZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）は、年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロにすることを目指した住宅です。
省エネ等級は、ZEH認定の基準の一つとして利用されます。
HEAT20は、高断熱住宅の普及を促進する団体で、その基準は省エネ等級と関連しています。
2022年品確法改正による省エネ等級への影響
2022年の品確法改正では、断熱性能等級と一次エネルギー消費量等級の両方の評価取得が義務化され、省エネ等級6、7が新設されました。
これは、住宅の省エネ性能向上を促進するための重要な改正です。
2025年には断熱性能等級4以上の取得が義務化される予定です。
まとめ
本記事では、省エネ等級の定義、構成要素、等級基準、そして住宅ローン・補助金との関係性、ZEHやHEAT20との関連性、2022年の品確法改正の影響について解説しました。
省エネ等級は、快適な住まいと経済的なメリットを両立させる上で重要な指標です。
新築住宅を検討する際には、省エネ等級を考慮し、エネルギー効率の高い住宅を選ぶことをお勧めします。
断熱性能、高効率設備機器の導入、ZEHやHEAT20といった関連制度についても理解を深め、賢い住宅選びを実現しましょう。
省エネ等級の向上は、地球環境保護にも貢献します。
2025年の断熱性能等級4以上の義務化に向けて、省エネ住宅への関心と理解を深めていくことが大切です。
当社では太陽光発電や採光により太陽にこだわった設計を心がけています。
新築住宅で気になることがある際は当社までお気軽に相談ください。
